『Enter the Void』 Gaspar Noe
日本に流れ着いて歌舞伎町の底に沈殿する兄妹の物語。現実の世界ではあまり関わり合いになりたくない「不良外国人」ばかりが登場する映画だが、色彩の美しさは圧倒的だ。特に魂だけの存在になった主人公が低空を飛翔しながら見下ろす東京の夜景は、色とりどりの蛍光生物が棲息する熱帯の森のようだ。
とはいえ、激しく明滅するシーンが多いし、カメラはぐわんぐわん揺れ動くし、体調の悪いときに観るのはお薦めしない。
外国人ばかりがたむろする怪しいバーだの、ドラッグが取引されるクラブだの、『ニューロマンサー』のチバ・シティってこんな感じなんだろうか。普通の東京人が知らないTOKYOはどこまでが現実でどこからが監督の想像力の産物なのか、普通の東京人である私には知るすべがない。でもこの監督、同い年なんだよなぁ……。
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- 2010.06.08 Tuesday
- 映画
- 18:50
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- by 翠月庵