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『世界は分けてもわからない』 福岡伸一

福岡伸一_世界は分けてもわからない_s.jpg 分子生物学などと言われても、純粋文系の人間にとっては想像力の遠く及ばない世界なのだが、福岡伸一の本を読むとそれは超スパゲッティなプログラムを必死にデバッグする作業のように見えてくる。
 スパゲッティを書いたプログラマの名前は「時間」。またの名を「神」。
 どう考えてもそこが原因だと思われるメソッドを必死に解析してみると、実は不愉快なグローバル変数が使われていて、誰がどこでその変数の値を書き換えているのかを調べてようやく別のメソッドを突き止めると、そこではまた別のしかも複数のグローバル変数が……。悪夢である。こんな悪夢を生業として、しかも生涯を捧げる人々がいるのだ。なんて奇特なことだろう。

 福岡は言う。
「世界は分けないことにはわからない。しかし、世界は分けてもわからないのである。」

 ここでようやく私は理解する。
 世界は構造化なんてされていない。部分と全体は不可分に結合していて、分割は常に恣意的だ。
 つまり、システム設計が100%満足にできた例しがないのは自分が無能だからではない。それが世界の本質だからなのだ。

世界は分けてもわからない (講談社現代新書) [amazon.jp]

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